睦月(むつき)1月)のことば―

『幸せだから感謝するのではなく

            感謝できるから幸せなのだ』

 感謝の気持ちを表すことばの代表は、やはり「ありがとう」でしょうね。ありがとうを漢字で書けば「有難う」となります。でも本来は所有の有ではなく、存在の在がふさわしいと思います。在ること難し(あることかたし)は、存在していること自体がむずかしいはずなのに、今こうして「ある」不思議に対しての感激のことばです。私たちがいま生きて存在していることはもちろんのこと、山も川も雲も水も、鳥も虫も、草や木や石ころもうんちもみみずもへびもゴキブリも・・・なにもかもが今こうして「ある」こと、どれもこれも奇跡としか言いようがありません。無駄なもの排除すべきものは一つもないはずです。また形あるものだけでなく、身の回りや世界中で、宇宙で起こっている事柄も実は奇跡なのです。それらのすべてを私たちは「ありがとう」と受け容れられるでしょうか。自分につごうの良いことは受け容れられても、つごうの悪いこととなれば感謝の気持ちも起こらないのが現実ですね。でも本当はどれも試練なのですからまずは受け容れて、その困難と精一杯四つ相撲をとるならば、結果はどう転んだとしても意味のないことなど決してないはずです。神さまや仏さまに試されつつ練り上げられて、いつの間にか一回り大きな器になっているに違いありません。これまたありがたきことです。

 ある人がとても良いことをおっしゃいました。「ありがとう」の反対のことばは「あたりまえ」だと。ついなるほどとうなってしまいますね。「あたりまえ」とシタリ顔で暮らすより、うれしい時もつらく苦しい時も「ありがとう」と一日一日をいとおしみながら過ごせる人は、ほんとうの幸せを生きる人なのだと思います。                                  

正光寺のホームページもごらんください。 http://shokoji.net



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